色々な種類の水と水素水を比較

酸化還元電位と水素水

色々な種類の水についてお話する前に、まずは「酸化還元電位」という言葉について簡単に説明しましょう。
酸化還元電位とは、ものを酸化させる力を測定した際の値であり、プラスになればなるほど酸化させる力が強いとされています。私たちの身の回りに存在する水のなかでも酸化還元電位がプラスに傾いた水は、雨水。酸性雨などと呼ばれるように、排気ガスをはじめとした様々な有害物質を含む雨水の酸化還元電位は、プラス800mV程度とされています。
そしてその次に酸化還元電位が高い水が水道水。塩素が含まれた水はそれだけで酸化力が高く、値はプラス600mV程度。浄水器で塩素を取り除くだけでもプラス300mVまで酸化力が低くなることから、浄水器を使用するだけでも身体の酸化を予防することに繋がります。
そして反対に最も酸化還元電位の低いものが水素水。その値はマイナス400 mV程度と非常に低いことから、酸化する力を食い止めることができるとされているのです。
水素水の水素濃度と酸化還元電位の関連性はイコールではありませんが、酸化還元電位がマイナス400mV程度であれば、水素豊富水だといえます。そのため、水素水が本物か偽物か調べる際にも、この酸化還元電位は使用されているのです。
→ダマされてはいけない水素水

色々な水と水素水の違いは？
その1

水素水以外にも、私たちが普段口にする水は様々なものがあります。ミネラルウォーターやさっぱりしたいときに飲む炭酸水などは、非常に身近な“水”ですが、これらは水のなかに含まれる物質によって分類することができます。

まず上記の表で注目してもらいたいのは、「アルカリイオン水」と「活性（還元）水素水」です。水素豊富水は、“水に豊富な水素が含まれた水”という学術的な定義がありますが、実は一般的に販売されている水素水にはしっかりとした定義はありません。そのためほんの微量の水素しか含まれていない水であっても、「水素水」として販売している商品もあるのです。
そして「活性（還元）水素水」「電解還元水素水」という商品名で販売されているこれらの多くの水は、実はアルカリイオン水と同様の水です。還元水・活性水・アルカリイオン水にもごく微量の水素が溶け込んでいることから水素水と呼ぶことはできますが、学術的な水素豊富水とは全く異なります。アルカリイオン水にも活性（還元）水素水にも水酸化カルシウムが含まれていますが、この点が両者は同じ水であるということを意味しているのです。
アルカリイオン水は水素水同様に老化やストレス除去が謳われていますが、実は「アルカリイオン」という言葉は学術用語ではなくその定義もありません。またアルカリイオンが活性酸素を除去するなどの効果は証明されていないため、アルカリイオン水も活性水素水も医学的にはその効果は疑わしいものなのです。つまり「活性（還元）水素水」と「水素水」は名前が似ていますが、全く違うものだと覚えておきましょう。
また、高濃度酸素水も水素水同様に、“疲労回復を助ける・美容に良い・健康維持に良い”などの効能が謳われていますが、「運動能力に対する検討」や「体内組成等に対する影響の検討」が行われた結果、酸素水が謳っている効能を否定するものとなっているのです。

色々な水と水素水の違いは？
その2

ミネラルウォーターはミネラル分が含まれていることから、カルシウムやマグネシウムなどを水から摂取することはできます。しかしマグネシウム自体が脂肪燃焼効果のあるかといわれればその医学的根拠はありませんし、ミネラルウォーターを飲むことで骨が強化されるかといわれると、そのようなこともありません。ただ、良質な硬水を飲用している地域には骨粗鬆症の高齢者が少ないことから、現在研究が進められている領域ではあります。 そして炭酸水パックなど美容効果が謳われている炭酸水ですが、こちらは“血行が良くなる”といった効果は科学的に証明されているものの、それ以外の美容効果については特に解明されていません。炭酸に若々しい効果があるとされていますが、それは二酸化炭素の血行促進効果が、何となく若返りといったイメージを打ち出しているからではないかといわれています。
つまり水素水以外の水は科学的・医学的根拠が乏しく、効果効能を謳った商品は怪しいと思ったほうが良いのかもしれません。
そして水素水にも実は“ダマされてはいけない商品”が沢山あるので注意が必要です。
→ダマされてはいけない水素水