ウォーターサーバーで利用されている水素の生成方法は大きくわけると、「電気分解方式」「気体過飽和式」「マグネシウム触媒式」の三種類があり、そのどれもが圧力をかけることによって水素を水のなかに溶け込ませています。
多くの据え置きタイプのウォーターサーバーで導入されている電気分解方式とは、電極の周辺に水を通過させることで、水を水素水に変換させるものです。各社の仕組みによって生成される水素水の濃度や陽極側に発生するオゾンの処理方法などは異なりますが、こちらのタイプは電極の金属が水に溶け出したり水質がアルカリ性に偏るといったデメリットがあります。
また本体価格が高く、定期的にカートリッジの交換が必要になるなどのランニングコストもかかるため、本気で自宅に水素水サーバーを導入したいと検討している方向きの商品といえるかもしれません。
気体過飽和式は医療用・業務用として導入されている水素水生成器であり、あまり一般家庭で見かけることはないかもしれません。しかし最近では気体過飽和式による水素水ウォーターサーバーを家庭用向けに購入・レンタルできるメーカーもあるなど、一般的にも徐々に普及しているといえるのではないでしょうか。
気体過飽和式とは電気分解方式のように水をそのまま水素水に変換させるのではなく、水を一旦水素に変換させたものを、圧力をかけて水に溶け込ませて水素水にします。直接電極に触れないため、電気分解方式のような金属が溶け出すといったデメリットもなく、水質が変化しない点が大きな魅力といえるでしょう。
しかし本体価格は電気分解方式よりも高く、まだまだ一般家庭に導入できる価格とはいえません。ただし、水素は圧力をかけるほどしっかりと水に溶け込むことから、性能の高いウォーターサーバーを探しているということであれば、気体過飽和式のウォーターサーバーがおすすめです。
→気体過飽和式の水素水サーバーはこちら
卓上タイプに多いものが、このマグネシウム触媒式のウォーターサーバーです。水とマグネシウムが触れると水酸化マグネシウムと水素が発生しますが、その理論を使用し水素水を生成します。
非常にシンプルな構造のウォーターサーバーのため、本体価格は他のウォーターサーバーと比較すると安いものが多いですが、水素は圧力をかけなければ水に溶け込ませることが難しい物質です。そのため、単にマグネシウムと水が触れるだけの構造のウォーターサーバーの場合、水素溶存濃度は低いと考えたほうが良いかもしれません。また、マグネシウムによる水素の生成力は低いことから、、高性能な水素水サーバーを求める方には不向きといえるでしょう。
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電極分解方式 |
気体過飽和式 |
マグネシウム触媒式 |
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本体価格 |
△ |
× |
○ |
水素溶存量 |
○ |
◎ |
△ |
水の安全性 |
△ |
○ |
△ |
水質の変化 |
アルカリ性に偏る |
変わらない |
水酸化マグネシウムが増える |
水素水サーバーに使用される原水として、水道水・ミネラルウォーター・ピュアウォーターなどがありますが、このなかで最も水素水に適している水はピュアウォーター。なぜならば、水には様々な物質を取り込む性質があるからです。
そもそも自然界の水にはミネラル分や不純物など様々な物質が含まれていますが、それが良い例ではないでしょうか。水には物質を取り込む性質があることから、沢山水素を含んだ水素豊富水を飲みたいということであれば、何も混ざっていないピュアウォーターの方が、より水素を溶け込ませることができるのです。
水道水は水素水の生成には適していない水ですが、多くの水素水サーバーには浄水機能が搭載されているため、この浄水機能がどの程度優れているのかも選ぶ際のポイントといえます。浄水器で水道水に含まれる塩素を取り除くだけでも、酸化還元電位が下がることから、より酸化還元電位の低い水を選ぶとより水素の力を実感できるのではないでしょうか。
→酸化還元電位と水素水について